広告データの保持期間が2026年に一斉短縮|Google・LINEヤフー各媒体の期間比較と自社にデータを残す方法

前年の同じ月と比べようとして管理画面の日付を遡り、選べない日付にぶつかった。2026年の後半に入ってから、こうした場面が静かに増えています。不具合ではありません。広告媒体がデータを保持してくれる期間そのものが、この年に相次いで短くなりました。Google広告は2026年6月1日、LINEヤフー広告の検索広告は2026年7月29日が切り替えの日です。どちらも「11年」から「37か月」への変更で、実質3年ちょっとしか遡れなくなります。3年もあれば十分だと感じるかどうかは、あなたが日々どんな判断をしているかで変わります。この記事では、各媒体の保持期間を並べて確認したうえで、媒体の外に自分のデータを持っておくための現実的な方法を整理します。
2026年、広告データの保持期間に何が起きたのか
Google広告は日次データを37か月に短縮した
Google広告では2026年6月1日から、時間別・日別・週別の粒度のレポートデータが37か月で参照できなくなりました。月別・四半期別・年別のデータは引き続き11年間残るため、粗い粒度の推移は長く追えます。短くなったのは細かい粒度のほうだ、という理解が正確です。加えてリーチとフリークエンシーの指標は3年間のみとなり、ユニークユーザー数や平均フリークエンシー、頻度分布はこの中でもっとも早く消えます。保持期間を過ぎたデータは、管理画面からもAPIからも取得できなくなります。エクスポートし忘れたぶんを後から取り戻す手段はありません。
LINEヤフー広告の検索広告も11年から37か月へ
LINEヤフー広告でも同じ方向の変更が入りました。検索広告のパフォーマンスデータとレポートの取得可能期間が、2026年7月29日から「抽出日から11年前」ではなく「抽出日から37か月前まで」に変わります。媒体側は、37か月より古いデータが必要な場合は施行日までにバックアップを取るよう案内しています。ここで注意したいのは、この変更が同じ時期にLINEヤフー広告のプラットフォーム統合と並行して進んでいることです。統合対応に追われている運用者ほど、保持期間の告知は見落としやすい位置にあります。統合作業のチェックリストに、古いデータの退避を1行足しておくだけでも違います。

2026年時点の主な保持期間を、粒度ごとに並べると次のようになります。
| 媒体・データ種別 | 保持期間 | 変更の時期 |
|---|---|---|
| Google広告:時間別・日別・週別レポート | 37か月 | 2026年6月1日から |
| Google広告:月別・四半期別・年別レポート | 11年 | 同上(変更なし) |
| Google広告:リーチ・フリークエンシー指標 | 3年 | 同上 |
| LINEヤフー広告:検索広告のパフォーマンスデータ | 37か月(従来は11年) | 2026年7月29日から |
表を眺めると、粗い粒度は長く、細かい粒度は短い、という共通の設計思想が見えてきます。媒体が長期保存を約束しているのは「年ごとの大きな傾向」であって、「あの週にキーワードごとに何が起きたか」ではありません。
保持期間が短いと、実務で何が困るのか
前年同月比が、ある日突然引けなくなる
もっとも早く効いてくるのは、日次・週次の粒度で過去と比較する作業です。37か月は3年強なので、前年同月比は当面問題なく引けます。困るのは、3年より前を参照する分析のほうです。たとえば「コロナ禍前の水準に戻ったか」「4年前にリニューアルしたLPは実際どれだけ効いたか」といった問いは、日次データを失った時点で検証できなくなります。月商1,000万円規模のD2Cブランドで、季節商材の立ち上がり日を過去5年分そろえて比較していたようなケースでは、日別データが3年で切れると比較軸そのものが成立しません。月別データは残るので大枠の山谷は追えますが、「何日から動き始めたか」という粒度の情報は戻ってこない、という限界があります。
季節性の判断には3年では足りない場面がある
季節性を読むうえで、3年分のデータが常に十分だとは言い切れません。年に一度しか観測できない現象は、3年分でもサンプルが3つしかないためです。そのうち1年が値上げやキャンペーンの影響を強く受けていれば、実質2サンプルで傾向を推定することになります。CPAやROASの目標値を決めるときに「例年この時期はこの水準」と言えるかどうかは、手元に何年分の実測があるかに直結します。もっとも、古いデータがあれば必ず精度が上がるわけでもありません。5年前の入札環境と現在では、自動入札の挙動も競合の顔ぶれも変わっています。古いデータの価値は「そのまま当てはめる」ことではなく、「今年の動きが例年と比べて異常かどうかを判断する物差しになる」ことにあります。だからこそ、必要なのは全期間の完全保存ではなく、判断に使う粒度のデータを切らさずに持ち続けることです。
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媒体に預けたままにしないためのデータの持ち方
エクスポートの手作業には限界がある
対策としてまず思いつくのは、定期的にCSVをエクスポートして保存しておくことでしょう。実際、媒体側の案内もバックアップを推奨しています。ただし手作業のエクスポートは、続ける前提に立つと弱点がはっきりしています。媒体ごとに管理画面の場所も列名も違うため、月末にまとめて落とすだけでも媒体数×アカウント数の回数がかかります。さらに、落としたファイルをどこに置き、どの命名規則でそろえるかを決めておかないと、2年後に「この期間だけファイルがない」という穴が生まれます。複数媒体を一元管理する必要があるほど、この穴は起きやすくなります。「エクスポートを習慣にすれば解決する」わけではない、というのが率直なところです。抜けが起きるのは意志の弱さではなく、手作業の回数が多すぎるからです。
取得したデータを自動で貯め続ける仕組みに寄せる
現実的な解は、データの取得と蓄積を毎日自動で走らせ、人が介在しない状態にすることです。ADmini(アドミニ)は、Google広告・LINEヤフー広告・Meta広告・GA4・Googleスプレッドシートと連携し、毎朝AM4時台から自動でデータを取得して自社側に蓄積します。取得済みのデータはADmini側に残るため、媒体の管理画面から参照できなくなった期間も、蓄積を始めた時点以降であれば手元で振り返れます。必要になればExcel形式で書き出せるので、エクスポートしてレポートに使うこともできます。ここには正直に書いておくべき制約があります。ADminiが遡って取得できるのも媒体のAPIが返す範囲までなので、「連携する前の、すでに保持期間を過ぎたデータ」を取り戻すことはできません。この対策が効くのは、連携した日から先の蓄積に対してです。だからこそ、始める時期が早いほど手元に残る年数が増えます。

まとめ:媒体の保存方針は、こちらの都合では決まらない
2026年に起きたのは、Google広告とLINEヤフー広告がそろって細かい粒度のデータ保持期間を37か月へ短縮した、という変更でした。粗い粒度は長く残る一方、日次・週次の記録は3年強で消えます。前年同月比までは当面困りませんが、それより前を日次で振り返る分析は、なにもしなければ順に成立しなくなっていきます。ツールにできるのは、決まった時刻にデータを取りに行って落とさずに貯めることまでです。そのデータのどこを見て何を判断するかは、これまでどおり運用者の仕事として残ります。保存を仕組みに任せられれば、残った時間はその判断のほうに使えます。過去データを資産として扱う考え方は、媒体が長期保存をやめた今のほうがむしろ重要になりました。まず今週やること:Google広告とLINEヤフー広告の管理画面で、日別データがいつまで遡れるかを実際に確認してください。3年より前が必要な分析を持っているなら、その期間のエクスポートを最優先で済ませておきます。
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よくある質問
広告データの保持期間はいつから短くなりましたか?
Google広告は2026年6月1日から、時間別・日別・週別のレポートデータの保持期間が37か月になりました。LINEヤフー広告の検索広告は2026年7月29日から、パフォーマンスデータとレポートの取得可能期間が抽出日から37か月前までに変更されます。いずれも従来は11年でした。
保持期間を過ぎた広告データは後から復元できますか?
できません。保持期間を過ぎたデータは、管理画面からもAPIからも取得できなくなります。復元する手段は用意されていないため、必要なデータは施行日より前にエクスポートしておく必要があります。
月別データも37か月で消えてしまいますか?
Google広告では、月別・四半期別・年別の粒度のデータは引き続き11年間参照できます。短縮されたのは時間別・日別・週別の細かい粒度です。ただしリーチとフリークエンシーの指標は3年間のみとなり、これがもっとも短くなります。
広告データのバックアップはどうやって続ければいいですか?
手作業のCSVエクスポートは媒体数とアカウント数の分だけ回数が増えるため、抜けが生じやすくなります。ADminiのように毎朝自動でデータを取得して蓄積するツールを使えば、人が介在せずに蓄積を続けられます。ただし取得できるのは連携した日から先の分であるため、早く始めるほど手元に残る期間が長くなります。