LINEヤフー広告への移行が10月に締め切られる|LINE広告の配信停止までに済ませる手順と落とし穴

LINE広告の管理画面はまだ普通に開くし、配信も止まっていない。だから急ぐ話ではない——2026年4月にプラットフォーム統合が始まってから、そう受け止めたまま手をつけていないアカウントは少なくないようです。ただ、期限は動きません。LINE広告は2026年10月下旬に広告配信を停止し、2027年3月末ごろに提供を終了する予定が公表されています。移行そのものはツールが用意されているぶん、思ったより短時間で終わります。厄介なのは、ツールが運んでくれない部分に手をつけないまま新旧が並走してしまうことです。ここでは、期限までに何を済ませる必要があるのかと、移行を終えた運用者がその後に気づきやすい問題を順に見ていきます。
LINEヤフー広告への移行で、いつまでに何が起きるのか
2026年10月下旬にLINE広告の配信が止まる
締め切りは2026年10月下旬です。この時点でLINE広告からの配信が停止し、以降は読み取り専用の状態を経て、2027年3月末ごろに完全に提供終了となる予定です。2026年4月1日に「LINE広告」と「Yahoo!広告 ディスプレイ広告」が統合されて「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」の提供が始まっており、4月から10月までが移行のための猶予期間にあたります。つまり、統合開始と同時に使えなくなるわけではないものの、10月下旬までに移行を終えていなければ配信が途切れる、という構造です。LINE広告の運用を続けてきた方ほど、キャンペーン数もオーディエンスも積み上がっているぶん、着手を遅らせると確認作業が集中します。
移行ツールで運べるもの、運べないもの
移行の主要な作業は、媒体側が提供する移行ツールが引き受けます。LINE広告の管理画面上部に案内の導線が表示され、そこからツールを起動する流れです。ただし引き継げる範囲には明確な線があり、その線の外側が手作業として残ります。

| 項目 | 移行ツールでの引き継ぎ |
|---|---|
| 広告アカウントとグループ(MCCアカウントとして移行) | 引き継げる |
| キャンペーン・広告グループ・広告の設定 | 引き継げる |
| 画像・動画などの入稿素材 | 引き継げる |
| オーディエンスデータ | 引き継げる |
| クレジットカード情報・権限情報 | 引き継げる(移行時に選択) |
| LINEタグによる計測・コンバージョン設定 | 引き継げない(設置し直しが必要) |
| 過去の配信実績データ | 引き継げない |
表の下2行が、この移行のほぼすべてだと言っても言い過ぎではありません。設定は運べるのに、計測と実績は運べない。ここを分けて考えられるかどうかで、移行後の混乱の量が変わります。作業を始める前に、引き継げる側についてもひとつ確認しておきたい点があります。キャンペーンや広告グループの設定は運ばれますが、配信面の構成はディスプレイ広告のプラットフォームに合わせて置き換わります。LINEアプリ内の面に加えてYahoo!側の面が配信先に含まれる形になるため、移行直後の配信内訳は移行前と同じにはなりません。実際、2026年7月6日からは運用型ディスプレイ広告のLINEアプリ「友だちタブ」への配信が始まり、1対1・1.91対1・3対2といった複数の比率のレスポンシブ画像広告に対応しています。素材の比率がそろっていないと配信できる面が限られるため、移行と同時に手持ちのクリエイティブの比率も棚卸ししておくと無駄がありません。
移行でつまずきやすい2つのポイント
LINEタグは引き継げないため、計測をやり直す
計測は作り直しになります。LINEタグはLINEヤフー広告 ディスプレイ広告に対応していないため、別系統の計測タグを新たに発行し、LPやサイト側に設置したうえで、コンバージョン設定を組み直す必要があります。ここで起きやすい事故が、旧タグを残したまま新タグを追加してしまうことによるコンバージョンの二重計測です。数字が実態の倍近くに見えるため、CPAは実際より良く出ます。自動入札を使っていれば、その誤ったCPAを学習データにして配信が最適化されていきます。手を打つべきは「新タグの設置」と「旧タグの撤去」を必ずセットで管理することで、片方だけ先に進めないことです。計測が壊れたときの確認手順と同じ視点で、移行直後は必ず実データで検算してください。「タグを入れ替えれば計測は元通りになる」わけではなく、CV数・CVRが移行前後で不自然に跳ねていないかを見て初めて確認が終わります。
移行ツールは旧アカウントの配信を止めてくれない
移行ツールは設定を複製するだけで、元のLINE広告の配信を自動では停止しません。新しいLINEヤフー広告側でキャンペーンを有効にした瞬間、同じクリエイティブが同じターゲットに二重で配信される状態が生まれます。予算は両方で消化されるため、日予算の設定はそのままなのに実際の支出は倍近くになります。手順としては、新側をオンにしたら必ず旧側の管理画面に戻ってキャンペーンをオフにする、という往復をセットで行います。配信前の確認をチェックリスト化しておくと、この往復を忘れにくくなります。月商規模の大きいアカウントほど、気づくのが翌日の消化額になりがちで、その1日ぶんは戻ってきません。
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移行後に見落とされやすい「実績の断絶」
過去の配信実績は、新しい管理画面には積み上がらない
移行が無事に終わったあとで効いてくるのが、実績データの断絶です。移行ツールが運ぶのは設定であって、これまでの配信実績ではありません。新しいLINEヤフー広告のアカウントは、実績としてはゼロから積み上がることになります。運用の判断に使う「先月と比べてどうか」「昨年の同時期はどうだったか」といった比較は、移行の前後をまたいだ瞬間に管理画面の中では完結しなくなります。加えて、旧LINE広告側は2027年3月末ごろに提供終了が予定されているため、そこを過ぎれば参照先そのものが消えます。設定の移行だけを終わらせて安心すると、半年後に「比べる相手がいない」状態で数字を眺めることになります。
媒体をまたいだ手元のデータで連続性を保つ
この断絶を埋める方法は、媒体の管理画面の外に実績を持っておくことに尽きます。ADmini(アドミニ)は、Google広告・LINEヤフー広告・Meta広告・GA4・Googleスプレッドシートと連携し、毎朝自動でデータを取得して蓄積します。媒体側のアカウントが入れ替わっても、蓄積したデータはこちらに残るため、移行の前後をつないだ推移として確認できます。複数媒体を一元管理する設計にしておけば、統合や仕様変更が起きるたびに比較軸を作り直す必要もありません。ただし、これは移行前から蓄積を始めていた場合にだけ成立する話です。すでに旧アカウントの実績が消えたあとでは取り戻せないため、10月の配信停止までに手元へ写しておくかどうかが分かれ目になります。

まとめ:移行作業そのものより、その前後の管理が難所になる
先に限界を書いておくと、ツールは設定を運ぶ以上のことはしません。計測の作り直し、旧キャンペーンの停止、実績の退避——移行で本当に事故が起きるのは、いずれもツールの担当範囲の外側です。逆に言えば、この3つを手順として押さえてしまえば、移行作業自体は恐れるほどのものではありません。2026年10月下旬という期限は動かず、直前になるほど確認に使える時間は減ります。まず今週やること:LINE広告の管理画面を開いて移行ツールの案内が出ているかを確認し、出ていれば現在のLINEタグの設置箇所をすべて洗い出してリストにしてください。タグの一覧さえ手元にあれば、新タグへの入れ替えは半日で片づきます。
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よくある質問
LINE広告はいつまで使えますか?
LINE広告は2026年10月下旬ごろに広告配信を停止する予定です。その後は読み取り専用の状態を経て、2027年3月末ごろに完全に提供終了となる予定が公表されています。10月下旬までに移行を終えていなければ、配信が途切れます。
移行ツールで引き継げないものは何ですか?
LINEタグによる計測とコンバージョン設定、そして過去の配信実績データは引き継げません。広告アカウントとグループ、キャンペーン・広告グループ・広告の設定、画像や動画の入稿素材、オーディエンスデータ、クレジットカード情報や権限情報は移行の対象です。
移行後にコンバージョンが二重に計上されるのはなぜですか?
旧タグを残したまま新しい計測タグを追加すると、1件のコンバージョンが両方のタグで計測されるためです。CPAが実際より良く見え、自動入札がその数値を学習してしまいます。新タグの設置と旧タグの撤去は必ずセットで管理してください。
移行前の配信実績はどこで確認できますか?
移行後の新しいアカウントには過去の実績が積み上がらず、旧LINE広告側も2027年3月末ごろに提供終了が予定されています。移行前後をつないだ推移を残したい場合は、ADminiのように媒体の外に自動でデータを蓄積する仕組みを、配信停止より前に用意しておく必要があります。