Google広告の拡張コンバージョンが2026年に一本化された|設定統合・Data Manager移行と、9月に加わったマルチソースコンバージョン

Google広告の拡張コンバージョンが2026年に一本化された|設定統合・Data Manager移行と、9月に加わったマルチソースコンバージョン

Google広告の管理画面で拡張コンバージョンの案内が続き、「何か対応しないと計測が壊れるのか」と身構えた運用者の方もいるはずです。結論から言えば、管理画面とGoogleタグだけで計測している多くのアカウントに必要なのは、設定の大改修ではなく確認だけです。ただし2026年9月に加わったマルチソースコンバージョンは事情が違います。使い方を誤ると、コンバージョン値が桁違いに膨らむ落とし穴があるためです。2026年の3つの動きについて、何が変わり、誰が対象で、管理画面のどこを見ればよいかを順番に整理します。

2026年に拡張コンバージョンの何が変わったか

ウェブとリードの拡張コンバージョンが1つの設定に統合された

これまで別々に管理していた「拡張コンバージョン(ウェブ向け)」と「リードの拡張コンバージョン」は、2026年に1つのオン・オフ設定へ統合されました。4月以降は、ウェブのタグ・データマネージャー・API接続から送られるユーザー提供データを同時に受け付けるようになり、実装方法ごとに設定を分ける必要がなくなっています。既存の設定は新しい統合設定へ自動で移行されるため、すでに使っている広告主が慌てて何かを止める必要はありません。片方だけ使っていた場合に限り、統合後の設定がどうなったかを一度見ておくと安心です。

オフラインCVとリードの拡張CVの送り先がData Manager APIへ移った

2026年6月15日以降、オフラインコンバージョンのインポートとリードの拡張コンバージョンのアップロードは、Data Manager APIへ移りました。従来のGoogle Ads API経由のアップロードはブロックされるため、外部ツールやスクリプトでオフラインCVを送っている構成では、送り先の切り替えが必要です。反対に、管理画面・Googleタグ・Googleタグマネージャーだけで完結している運用は、この移行の影響を受けません。

Google広告の拡張コンバージョンが2026年に一本化された|設定統合・Data Manager移行と、9月に加わったマルチソースコンバージョン

2026年9月:タグのコンバージョンにCRMのデータを足す「マルチソースコンバージョン」

9月には、Googleタグで計測したウェブのコンバージョンに、CRMや注文データベースのデータを接続して補う「マルチソースコンバージョン」(ベータ)のヘルプが公開されました。タグがメールアドレスや電話番号を取り損ねた購入でも、取引IDで照合したCRM側のデータが欠けた情報を埋め、1件のコンバージョンとして扱われます。

対象は、GoogleタグかGoogleタグマネージャーで手動設定したウェブのコンバージョンアクションだけで、GA4からインポートしたコンバージョンやURLで判定するコンバージョンには使えません。接続は、コンバージョンアクションの詳細にある「データソース」から、またはツールの「データマネージャー」から行います。最初の14日間は試用期間で、追加分はレポートに出ても入札には使われず、14日が過ぎると自動で入札の対象になります。ベータのため、まだ表示されないアカウントもあります。

誰が対象で、何をすればよいか

自分がどれに当たるかの仕分け

対応が要るかどうかは、計測をどう組んでいるかで決まります。

  • 管理画面やGoogleタグだけで計測している → 拡張コンバージョンが有効かの確認のみ
  • オフラインCVをAPIでアップロードしている → Data Manager APIへの切り替えが必要(2026年6月15日以降)
  • 片方の拡張コンバージョンしか使っていなかった → 統合後の設定状態を一度確認
  • 購入や申込のデータをCRM・注文データベースで持っている → マルチソースコンバージョンを使うかを検討(任意)

個人や小規模の運用の多くは1つ目に当たり、確認だけで済みます。実作業が発生するのは、APIでデータを流し込んでいる構成と、マルチソースを新しく使う場合です。

マルチソースを使う前に決めること:値の単位と、元のコンバージョンの扱い

マルチソースで最も注意すべきなのは、追加したデータソースの値がGoogleタグの値を上書きする点です。ヘルプは、タグがドル単位で記録しているのにセント単位の「1000」をアップロードすると1,000ドルと解釈され、コンバージョン値が大きく膨らむと警告しています。日本円なら、タグが税込で記録しているのにCRMから税抜の金額を送る、といったずれが同じ形で起きます。コンバージョン値は目標広告費用対効果の分子になるため、単位のずれはそのまま入札を狂わせます(コンバージョン値の決め方で目標ROASの意味が変わる理由)。

もう一つは二重計上です。新しいコンバージョンアクションを作って接続する場合、元のアクションを同じキャンペーン目標に含めたままにすると、1回の取引が2回数えられることがあります。データはコンバージョンの発生から24時間以内を目安に送ることも推奨されており、CRMからの書き出しを週1回の手作業で回している体制では、この前提を満たせません。

ADmini(アドミニ)では、Google広告とほかの媒体のキャンペーン別のコンバージョンと費用を1つの表に並べ、設定を変えた日の前後で件数に段差が出ていないかを確かめられます。

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拡張コンバージョンが補うもの・補えないもの

ブラウザの制限で欠けた計測を、ハッシュ化した自社データで補う

拡張コンバージョンは、コンバージョンが起きたときにユーザーが入力したメールアドレスなどを元に戻せない形に変換(ハッシュ化)してGoogleへ送り、タグだけでは取りこぼす計測を補う仕組みです。SafariのようにCookieの保持期間を短くするブラウザでは、広告クリックからの時間が空いたコンバージョンをタグが結びつけられない場面が増えます。そこをユーザー自身が入力したファーストパーティデータで補うのが役割です(ファーストパーティデータの活用)。

ただし、「拡張コンバージョンを入れれば計測が元どおりになる」わけではありません。同意を得られなかったユーザーや、そもそも情報を入力しないコンバージョンは補えず、計測の欠け方はブラウザや同意の状況でばらばらです(Cookie廃止撤回後の計測の断片化)。

Google広告の拡張コンバージョンが2026年に一本化された|設定統合・Data Manager移行と、9月に加わったマルチソースコンバージョン

対応しないと何が起きるか、管理画面で確認する箇所

拡張コンバージョンを有効にしないまま放置すると、取りこぼしたコンバージョンの分だけ、目標CPAや目標広告費用対効果に渡すデータが痩せます。学習の材料が減れば、入札は実際より成果が出ていない前提で動き、配信を絞りすぎる方向にずれやすくなります。

確認は、Google広告の「目標」から「コンバージョン」の概要を開き、対象のコンバージョンアクションで拡張コンバージョンのオン・オフと、データの取得方法(Googleタグ/Googleタグマネージャー/API)を見ます。APIで送っている場合は、送り先がData Manager APIになっているかを合わせて確かめます。有効にした直後はコンバージョン数が増えて見えることがあるため、その日付を記録しておくと、あとでCPAの改善と計測の変化を取り違えずに済みます。

まとめ

2026年の拡張コンバージョンは、設定の統合、Data Manager APIへの移行、9月のマルチソースコンバージョンの3つで動きました。管理画面とGoogleタグだけで計測している運用者にとっては、拡張コンバージョンが有効かの確認で足ります。APIで送っている構成は送り先の切り替えが、マルチソースを使う場合は値の単位と二重計上の点検が、それぞれ実作業になります。

先にツールにできないことを挙げておくと、どのコンバージョンを成果とみなし、1件にいくらの値を付けるかは、拡張コンバージョンもマルチソースも決めてくれません。計測の仕組みが補えるのは取りこぼしの穴までで、その穴埋めの結果をどう読むかは運用者に残ります。ADmini(アドミニ)が担うのは、補われた後の数字を媒体をまたいで同じ表にそろえるところです。

まず今週やること:Google広告の「目標」から「コンバージョン」の概要を開き、主要なコンバージョンアクションで拡張コンバージョンが有効か、データの取得方法が何かを確認してください。CRMで売上を持っているなら、タグの値とCRMの値が税込・税抜のどちらで記録されているかもあわせて見ておきます。

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よくある質問

2026年に拡張コンバージョンの設定は何が変わりましたか?

ウェブとリードの拡張コンバージョンが1つのオン・オフ設定に統合され、既存の設定は自動で移行されました。また2026年6月15日以降、オフラインコンバージョンのインポートとリードの拡張コンバージョンのアップロードはData Manager APIへ移り、従来のGoogle Ads API経由はブロックされます。9月にはCRMのデータでタグのコンバージョンを補うマルチソースコンバージョン(ベータ)も加わりました。

拡張コンバージョンの変更に、すべての広告主が対応する必要がありますか?

いいえ。管理画面やGoogleタグ・Googleタグマネージャーだけで計測している場合は、拡張コンバージョンが有効かの確認だけで済みます。実作業が発生するのは、外部ツールやスクリプトでGoogle Ads API経由のオフラインコンバージョンを送っている構成で、Data Manager APIへの切り替えが必要です。

マルチソースコンバージョンとは何ですか?

Googleタグで計測したウェブのコンバージョンに、CRMや注文データベースのデータを取引IDで照合して接続し、タグが取り損ねたメールアドレスなどの情報を補う機能です。2026年10月時点ではベータで、手動設定のウェブのコンバージョンアクションだけが対象です。最初の14日間は試用期間で入札には使われず、追加したデータソースの値はタグの値を上書きするため、金額の単位をそろえる必要があります。

拡張コンバージョンを設定しないとどうなりますか?

Cookieの保持期間が短いブラウザなどでは、タグだけだとコンバージョンの取りこぼしが増えます。取りこぼした分だけ目標CPAや目標広告費用対効果に渡すデータが減り、入札が実際より成果が出ていない前提で動きやすくなります。ただし同意を得られないユーザーや情報を入力しないコンバージョンは補えないため、拡張コンバージョンだけで計測が完全になるわけではありません。