LINEヤフー広告の検索連動型ショッピング広告に入札戦略が3つ増えた|2026年9月16日提供開始、目標ROAS運用の前に済ませる設定

LINEヤフー広告の検索連動型ショッピング広告に入札戦略が3つ増えた|2026年9月16日提供開始、目標ROAS運用の前に済ませる設定

検索連動型ショッピング広告の入札は、長いあいだ選べる幅が狭いままでした。2026年9月16日、ここに3つの入札戦略が加わりました。ただ、管理画面で選べることと、選んだ戦略が意図どおりに働くことは別です。コンバージョン設定の側が整っていないキャンペーンでは、自動入札は判断材料を受け取れないまま動きます。何が増えて、どの設定が前提になるのかを順に確認します。

2026年9月16日に増えた3つの入札戦略

「コンバージョン価値の最大化」2種と「クリック数の最大化」が追加された

追加されたのは3つです。コンバージョン価値の最大化(目標値あり)、コンバージョン価値の最大化(目標値なし)、そしてクリック数の最大化。前の2つはβ版としての提供で、対象はLINEヤフー広告の検索連動型ショッピング広告(公式の案内では「検索広告(ショッピング)」と表記)です。

入札戦略 最大化するもの 目標値の指定 提供状態
コンバージョン価値の最大化(目標値あり) コンバージョン価値 広告費用対効果の目標値あり β版
コンバージョン価値の最大化(目標値なし) コンバージョン価値 なし(1日の予算の範囲) β版
クリック数の最大化 クリック数 なし(1日の予算の範囲) 正式提供

目標値ありは、広告費用対効果が目標以上になる状態を目指しながらコンバージョン価値を最大化します。目標値なしは、1日の予算の範囲で価値を最大化します。同じ「価値の最大化」でも、目標値の有無で予算の使い方が変わります。目標を割り込む配信を抑える前者は予算を余らせることがあり、後者は使い切る方向に働きます。消化ペースをどこまで追うかは、予算消化率と合わせて決めておくと月末に慌てずに済みます。

ディスプレイ広告にある同名の戦略とは、設定が独立している

名前が同じでも、設定はサービスごとに独立しています。ディスプレイ広告(運用型)で先に「コンバージョン価値の最大化」を使っていても、検索連動型ショッピング広告側へ価値の設定が引き継がれることはありません。媒体をまたぐと仕組みも任せ方も変わる点は、媒体別の自動入札の違いで整理したとおりです。

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選べるようになっても、設定が欠けていれば効かない

コンバージョン測定タグと「1コンバージョンあたりの価値」を先に入れる

コンバージョン価値の最大化を使うには、コンバージョン測定の設定とタグの設置に加えて、「1コンバージョンあたりの価値」を入れておく必要があります。この欄はコンバージョン設定の任意項目で、半角数字13文字以内の金額を入力します。ここが空のままだと、価値を最大化しようにも比較する数字が存在しません。

商品ごとに売上が違うショッピング広告では、固定値を入れて終わりにすると実態から離れます。いったん任意の金額でタグを取得し、売上金額を渡せるようタグを書き換える手順が公式に案内されています。固定値のままだと、単価の高い商品も安い商品も同じ価値として学習されます。平均単価に近い値でも大崩れはしませんが、それは近似であり、商品間の差を入札へ反映する仕組みではありません。

「自動入札への利用」がすべて「しない」のままだと配信に影響する

コンバージョン設定の「自動入札への利用」を、少なくとも1つ「する」にしておきます。公式ヘルプは、すべて「しない」にしている場合、自動入札の精度に悪影響を及ぼし、コンバージョン数が伸びない、または広告が配信されない可能性があると明記しています。

複数のコンバージョン地点を測っているアカウントでは、どれを「する」にするかが実質的な目標設定になります。資料請求と購入の両方を「する」にすれば、入札は取りやすい方のコンバージョンへ寄りやすくなります。何を最大化させたいのかは、KPI設計の考え方に戻って決め直すほうが早い場面が多くあります。切り替えの前後を他媒体と並べて比べたいなら、ADmini(アドミニ)のように媒体データを1画面へ集める道具を挟みます。

9月30日から、クーポン適用後の価格を商品フィードのセール価格に入れられる

2026年9月30日から、検索広告(ショッピング)の商品フィードのセール価格(salePrice)に、条件を満たせばクーポン適用後の価格を入れられるようになりました。条件は3つで、クーポンがすべてのユーザーに提供されていること、ランディングページに通常価格とクーポン適用後の価格がはっきり表示されていること、クーポンの取得方法や最低購入金額などの適用条件が書かれていることです。クーポン適用後の価格をセール価格に入れた場合は、クーポン情報の項目(couponInfo)には入力しません。セール価格を出すにはセール期間の指定が必要で、通常価格より安い場合にだけ表示されます。

入札戦略との関係で見落としやすいのは、広告に出る価格と、タグが記録する売上金額のずれです。クーポン価格を広告に出せばクリック後の購入率は上がりやすい一方、1件あたりの売上はクーポンの分だけ下がります。タグが固定値の「1コンバージョンあたりの価値」のままだと、値引き後の安い購入も入力した固定値のまま数えられ、広告費用対効果が実際より高く見えます。クーポン価格を出すなら、売上金額をタグで渡す設定を先に済ませておく方が、目標ROASの判断を誤りません(コンバージョン値の決め方で目標ROASの意味が変わる理由)。

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3つのうち、どれを選ぶか

目標ROASを置けるのは、1件あたりの価値の桁が安定している商材

目標値ありを選んでよいのは、コンバージョン1件あたりの価値がそろっている商材です。単価3,000円の消耗品と単価8万円の家具が同じキャンペーンに同居していると、目標ROASは平均値としてしか機能せず、どちらの商品群にも最適ではない入札に落ち着きます。先にキャンペーンを分けるほうが、目標値をいじるより効きます。

直近1か月のコンバージョンが十数件にとどまるキャンペーンでも早すぎます。目標ROASは、達成できるかの判断材料が媒体側にたまってはじめて機能します。「目標値を入れれば媒体がそこへ寄せてくれる」わけではありません。件数が少ないうちに厳しい目標を置くと、配信量そのものが絞られます。

「クリック数の最大化」は、材料がそろうまでの足場として使う

クリック数の最大化は、コンバージョンの計測がまだ整っていない期間の足場です。価値を最大化する戦略と違い、コンバージョン価値の入力を前提としません。手動入札で1キーワードずつ触っていた時間を、商品フィードや除外の整備へ回せます。

ただし、クリックが増えることと売上が増えることは別です。この戦略は予算内でクリック数を伸ばすもので、コンバージョンしやすいクエリを優先する仕組みではありません。足場として使うなら、切り替える条件を先に決めておきます。「週20件のコンバージョンが4週続いたら価値の最大化へ移す」といった線です。決めずに走らせると、クリック単価だけが上がった状態が続きます。

まとめ

9月16日に増えたのは、コンバージョン価値の最大化(目標値あり・なし)とクリック数の最大化の3つです。使う前に必要なのは、コンバージョン測定タグの設置、「1コンバージョンあたりの価値」の入力、「自動入札への利用」を「する」にすることの3点。欠けたまま戦略だけ切り替えると、入札は材料なしで判断します。

まず今週やること:管理画面のコンバージョン設定を開き、「自動入札への利用」の列を上から見て、すべて「しない」になっていないかを確認してください。該当するアカウントがあれば、そこだけ先に直します。

切り替えたあと、成果は媒体の管理画面だけでは読み切れなくなります。LINEヤフー広告の目標ROASを達成していても、ほかの媒体を含めた全体の費用対効果が落ちていれば、判断としては失敗だからです。ADmini(アドミニ)のようなツールが担うのは各媒体のコンバージョン数と価値を同じ表に並べるところまでで、どの商品群にいくら寄せるかを決めるのは、粗利も在庫も知る運用者の仕事として残ります。

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よくある質問

LINEヤフー広告の検索連動型ショッピング広告で、2026年9月16日から使える入札戦略は何ですか?

コンバージョン価値の最大化(目標値あり)、コンバージョン価値の最大化(目標値なし)、クリック数の最大化の3つです。前の2つはβ版で、広告費用対効果の目標値を指定するかどうかが違います。クリック数の最大化は、1日の予算の範囲でクリック数が最大になるよう入札を自動調整します。

「コンバージョン価値の最大化」を使うには何を設定すればいいですか?

3点です。コンバージョン測定の設定とコンバージョン測定タグの設置、コンバージョン設定またはタグでの「1コンバージョンあたりの価値」の入力、そしてコンバージョン設定の「自動入札への利用」を1つ以上「する」にすること。価値が未入力だと、最大化する対象の数字が存在しない状態になります。

コンバージョン設定の「自動入札への利用」をすべて「しない」のままにするとどうなりますか?

公式ヘルプは、自動入札の精度に悪影響を及ぼし、コンバージョン数が伸びない、または広告が配信されない可能性があると案内しています。複数のコンバージョン地点を測っている場合は、どれを「する」にするかが実質的な目標設定になるため、最大化したい地点だけを選びます。

目標ROAS(広告費用対効果の目標値)は、どのくらいコンバージョンがたまってから使うべきですか?

検索広告(ショッピング)向けの最低件数は案内されていませんが、LINEヤフー広告は通常の検索広告の自動入札の目安として、目標ROASで30日間に50件以上を示しています。直近1か月のコンバージョンが十数件にとどまるキャンペーンでは早すぎます。目標値は達成可否を判断する材料がたまってはじめて機能するため、件数が少ない段階で厳しい目標を置くと配信量が絞られます。商品単価の桁が混在している場合は、先にキャンペーンを分けるほうが効果的です。